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2006年10月 8日 (日)

HH観戦記2006 天皇杯3回戦編

今日は風も穏やかで朝から良いお天気でした。
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今日はひたちなか市総合運動公園陸上競技場にて、
第86回天皇杯全日本サッカー選手権大会3回戦の一つ、
ホーリーホックの初戦が行われました。

J2勢の登場は3回戦からなのですが、
Jチーム同士が対戦するのは4回戦以降であり、
3回戦の相手はアマチュア(JFL、大学、高校など)で、
言わば格下相手なので、
好カードという程の組み合わせはほとんど無く、
わざわざ観に行く程のものでもないかなと思いましたが、
今年の私は何故か試合を無視出来ないようなのです。

リーグ戦では目下、今季2度目の5連敗中と
(じり貧の)波に乗るホーリーホックなので、
ここは格下を相手に気分転換して貰い、
気持ち良くリーグ戦に戻って貰おうと思いました。
流れは最悪とは言え、アマチュア相手なら
流石のホーリーホックでも勝てるだろうと思い、
久しく勝利の余韻を味わえていない私としても、
確実にここで勝利の喜びを味わっておきたいという思いが、
余計に私の背中を後押ししていました。
心底勝利に飢えていました。

正直な所、通常のJ2リーグ戦の場合、
勝利を願って応援に行くのは勿論なのですが、
一抹の不安(=敗戦の可能性)も感じることなく
応援に臨めるということはまず有り得ません。
相手の相性が良かろうとチームが連勝中であろうと、
常にそういう不安は多少なりとも感じてしまいます。

しかし、今回だけは、全くそんなことを考えもしませんでした。
一瞬、連敗中の悪い流れというのも考え、
格下相手とは言え勝てるとは限らないかなという考えも
脳裏を過(よぎ)り掛けましたが、直ぐ様力の差を考えて、
勝てることに疑う余地のないことを強く確信し、
完全にその不安は抹消されました。
負けるだなんて1%たりとも考えずに観戦に臨みました。
それどころか、こういう力の差が歴然とした対戦では、
6-0とか7-1などの稀に見るワンサイドゲームに
なったりするんだよな、なんて思ったりしていました。
負ける心配をするなんて取り越し苦労だとさえ思いました。

今季は5月17日に一度だけこの競技場で公式戦が行われ、
芝生のバックスタンドに雨天の中立ち見で観戦しましたが、
今回は自由席とは言え、
リーグ戦ならS席であるメインスタンドのサイドの座席でした。
座席は全てメインスタンドのみの開放であったために、
4方向中1方向しか観客が居ないという
何か閑散とした雰囲気はありましたが、
選手が声を出し合う様子が聞こえてきたりして斬新でした。
そして他にも、バックスタンドで観た時には気付かなかった
いろいろなことに気付きました。

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まず時計です。
この写真では見辛いかもしれませんが、
バックスタンド中央に設置されているため、
メインスタンドからだと時刻の確認が容易に出来ます。

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次にスコアボードですが、
電光掲示板等がない競技場なので、
てっきりスコアボードの類はないものだと思っていましたが、
メインスタンド側に対しては分かるように、
実は原始的なスコアボードが設置されていたのでした。
チョークで手書きではなく、マグネットが用意されていたので
ホッと胸を撫で下ろしました(そこまで原始的ではなかった)。
それと、経過時間も、横の計時タイマーで示されており、
手動操作という原始的方法ながらかなり参考になりました。

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更に、出場選手一覧ですが、
これも実はメインスタンド側には見えるように、
監督や控え選手のベンチの屋根後方に、
選手名の書かれたカードが貼られていたのでした。
ただ、出場選手の背番号やポジション等の記載
及びリザーブ選手の掲載はなく、
選手交代した際にはカードを貼り替えるという方法でした。

5月のリーグ戦の時も同じだったとは限りませんが、
もし同じだったとすれば、
このようにメインスタンドからなら
試合の状況が掴めていたに違いありません。


前置きが長くなりましたが、
格下相手ということで、当然の如く、
試合開始直後からホーリーホックの
伸び伸び溌剌(はつらつ)としたプレーが光りました。
一瞬ひやりとする場面もたまにはありましたが、
ボールの支配率や攻撃の姿勢なども、
ホーリーホックが圧倒的に優位でした。
落ち着いていて、十分に余裕があるように見えました。
相手のゴールを何度も脅かし、
大勝も臨める雰囲気は十分に醸し出していました。

ちょっとのミスも、「何やってんだ、落ち着いてやれー」
なんて感じで、観客もリラックスしているようでした。
しかし、気付けば点数が入らないまま時間ばかりが過ぎ、
決定力不足のまま痛い目を見るいつもの悪いパターンに、
少しずつですが心配になってきました。
まだまだ余裕を持って観ていられるとは言え、
早い所先制点が欲しいもどかしさが募り始めました。
スタメン起用のMF秋田選手のバー内側に当たる
本当に惜しいミドルシュートなどもありましたが、
なかなかゴールを割ることが出来ませんでした。

そして、何と予想に反して前半は0-0で終えてしまいました。
焦りはさほど感じなかったものの、
早く点数を取って欲しいなとは思いました。
しかも余裕を持って観ているので苦笑い程度でしたが、
何度かGKの堅守に助けられた場面もあり、
先制を許しかねない状況も見受けられました。
やっぱりリーグ戦の悪い流れは引き摺っているんだな
という印象を受けました。
相手も、圧倒的に攻め込まれながらも、
尻上がりに自分達のペースを取り戻し始めているように
見えたのも少しは気になりましたが、
兎に角、後半勝負なので頑張って欲しいと思いました。

後半に入ると、相変わらず攻め倦(あぐ)ねる水戸とは対照的に、
相手が攻め込んで来る場面が目立ち始めました。
あまり余裕をかましていると痛い目を見るぞ、
なんて思いながら見ていた後半開始5分のことでした。
控え選手が間近(メインスタンドのすぐ下)で
アップを始めたことに気を取られ写真を撮っていた時、
急に観客の声が大きくなったなと思って顔を上げた途端、
左サイドからのシュートがゴール右隅に一直線に
突き刺さっていくのが見えました。
悲鳴とも落胆とも言えないようなどよめきが起こりました。
恐れていた先制点を相手に許してしまったのです。
好セーブを連発していたGK本間選手でしたが、
遂にこじ開けられてしまいました。

それでも、すぐに追い付ける相手だという感覚からか、
不利な立場になった筈なのに、
何故かまだ心には余裕がありました。
でも、「え~~~っ!?(何なの、その中途半端なパスは;
何で今のシュートしないんだよ、逃げるなよ;
相手の足にボールぶつけてどうするんだよ)」というような
明らかに不満げな声が何故か観客が連帯したかのように
一斉に上がるようになっていました。
積極的なシュートや、綺麗な型に嵌まった連係プレーからの
シュートに対しては拍手が起こりましたが、
絶好のチャンスを外したり、もたついている間に
シュートし損ねたりした時には、
これまた妙に連帯感のある落胆の声が響きました。
明らかに不満げな観客の声には妙な連帯感がありました。

そして後半も20分を過ぎてきた頃、
遂に余裕がなくなり始めた観客が増えてきて、
叱咤激励も段々口調が厳しくなり始めました。
「まさかこのまま負けるなんてことはないだろうな?」
という俄かに現実味を帯びてきた
全くの想定外の事態に観客は動揺し始めました。
「そろそろお遊びはそれくらいにして真面目にやれ!」
という誰かの叫び声が全てを物語っていました。

しかし、相手からすれば値千金の先制点を
是が非でも死守すれば見事な番狂わせを演じられるとあって、
守りに重点を置いた試合運びを展開してきました。
こうなると、攻撃の精度があまり高くない水戸としては、
俄然不利な展開となりました。
見た目はボールを持たせて貰っていても、
結局シュートに結び付けることが出来ず、
いよいよ残り時間は5分を切りました。

完全に絶体絶命に追い込まれた観客の声援に、
最早余裕の欠片などあろう筈もありません。
叱咤の嵐で選手に何とか火を点けようとするも、
無情にもロスタイムへ突入し、
最後のチャンスも潰したホーリーホックは、
何と格下相手に敗退という屈辱を喫し、
初戦で敗退する羽目になりました。
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もう観客席からは激しい罵声しか聞こえてきませんでした。
泣いている客も居ました。
いつもは、負けている試合中に叱咤していても、
試合後にサポーターの前に挨拶に来るイレブンを、
最後は「切り替えて行こう!」「次は頑張れよ!」「次だ次!」
と温かい声援と激励で出迎える水戸サポーターも、
今回ばかりは堪忍袋の緒が切れたようで、
スタンドは荒れ狂っていました。

最後の両チームの整列が終わると、
「よくやった!頑張れよ!」「格好良かったぞ!」などなど、
相手チームを称賛する声が自然とあちらこちらから挙がり、
Jリーグチームを相手に堂々たる試合運びを見せた敵に
惜しみない拍手と声援が送られました。

それが終わるや否や、
すぐに自軍へ向けて観客の表情が一変しました。
ここに載せるのを自粛せざるを得ないような
激しいバッシングが怒気に満ちたスタンドを包み込んでいました。
そのあまりの剣幕振りにメンバーは、
そのままロッカールームに逃げるように
引き下がりそうになったようにも見えましたが、
スタッフなどに誘導され何とかサポーターの前まで来ました。
しかし、いつもの優しい言葉を掛けるサポーターの声は
1割にも満たないような感じで、
むしろ目の前に現れた「みっともない選手達」を
フェンス越しの最前線から
これでもかというくらい容赦なく罵り続けました。

そんな選手の姿を撮る気にはなれず、呆然と座ったまま、
強ばり、引き攣った選手の顔を
何とかそっと見ようとするのが精一杯でした。
しかしあまりに気の毒で、
選手の顔をまともに見られませんでした。
選手達は硬い表情のまま力なく奥へ帰って行きました。
「地鳴るような…」とは言いますが、
本当に空気が割れるのではないかというような罵声でした。
励ましの声も僅かに聞かれましたが、
ほとんど掻き消されていました。

あまりの凄まじい光景を目の当たりにしてしまい、
今日の試合は観戦に来なかった人の方が
幸せだったのかなと思ったりもしました。
サポーターと選手の心が
完全に決裂した瞬間を見てしまったとしたら、
これ程悲しいことはありません。
あくまで、直向きに、一生懸命すぎる程に
勝利を信じてやまないサポーターたちの心の叫びだと思って、
選手達が発奮材料と捉えてくれたら、と願ってやみません。

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コメント

やっと男爵くんのブログが出ました。
やっぱり当日はガックリして書けなかったんですね。

前半は余裕で押していたんですね?
決定力不足…今季はこれに泣かされていますね。

サポさんのブログを読むと、「力が抜けて声も出なかった」(これが優しい人)、「え、うそだろう?!」(これが普通の人)、「いい加減にしてよ」(みんなの気持ち)。
ブログで罵声を載せている方が約1名(いつもそう)。

選手にやる気がないとは、私は思いませんし、勝負事には勝ち負け紙一重的なものがあるので、そこまで怒りは感じません。

それでもついていくぞ、ホーリーホックという気分です。
天皇杯、見ないで幸せだったかも…(汗;)
早く調子を取り戻していただきたいと思います。

投稿: 笑 | 2006年10月10日 (火) 07時06分

今晩は。
ショックだったんですね・・・。
当日、笑さんから「携帯メール」をいただきました。
負けたと書いてあったので・・。
「落胆」よりも、「選手の皆さん」へ心配する方が強くなってしまいました。
帰宅して、8日付「ホーリーホック」のブログは殆どが・・・で。
大荒れ状態です。(コメントは、160近くになっています。)
9日付のブログはだんだんと落ち着いているように思えます。
今、どん底にいる状態。
どう這い上がっていくのか?。
注目していきたいと思います。

投稿: 為五郎 | 2006年10月10日 (火) 19時17分

>笑さん、為五郎さん

その日のうちに途中までは書いたのですが、少し冷静になってから書いた方が良いかなと思ったのと、友達が泊まりに来てくれていたので1日遅れの更新になりました。
途中からは、負けた時のショックを少しでも和らげるために「負けるかもしれない」とある程度覚悟を決めて見ていたので、怒りというよりは、落胆とか意気消沈という気持ちに近かったですね。

昨日の試合は、覇気がなかったというよりは、リラックスして臨もうと、あえて前半は落ち着いてプレーしていたようにも見えたのですが、それにしても決める所で決められないゲーム展開を、相手も黙って見ていてくれる程甘い世界じゃありませんね。

まぁショックはショックですが、リーグ戦とは関係ないから、と思ってすぐに切り替えました。まぁ言い出せばきりがないですが、結果は覆りませんから。誤審とかも結構気になりましたが、こっちはプロなので、それは言い訳になりませんし。

投稿: メークイン男爵 | 2006年10月10日 (火) 22時27分

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