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2008年1月13日 (日)

ロンドン旅情記・2

▼第2日:12月25日(火)雨

ロンドンで迎える初めての朝となったこの日は、
ゆっくりと過ごしていました。
ちゃんと枕元に枕賃(チップ)を置きました。
日本人の感覚からすると、
このチップという風習はどうにも分からないものですが、
諸外国ではこれが当たり前なので、
「郷に入っては郷に従え」ということで。

「このホテルの朝食は基本的に毎朝バイキングだと思う」
と前以て聞かされていました。
最近のロンドンの中級ホテルではほとんどという、
コンチネンタル・ブレックファストContinental Breakfast
と呼ばれる食事なのだろうと思いますが、
パンとフレーク、コーヒーなどの飲み物、
それにオレンジとグレープフルーツにヨーグルトを
掛けて食べるだけという簡単なものでした。

別途料金を払うともう少し品数の多いバイキングを
食べられたようですが、
割高なようなのでそちらには目もくれずでした。
レストランの窓の外に見える煉瓦作りの家々の街並みは
やはりロンドンそのものでした。

この日はクリスマスでしたが、
噂通り人も車も疎らで、街中が静まり返っていました。
割高料金というタクシーだけは
ある程度走っていましたが、
当初の計画通り、徒歩で散策することにしました。

こんな日に限って朝から雨でした。
ラッキーなことだらけの今回の旅行でしたが、
これが唯一、ツイていなかったことと言えるでしょう。
「ロンドンの雨は傘を差さなくても良いくらいで、
それ程強くないらしい」という話を聞いていましたが、
実際は日本と大差なく、結構しっかり降っていたので、
普通に傘を差さなければなりませんでした。

店は一部を除いてほとんどが閉まっていました。
そして、本当に地下鉄も休業しており、
駅は電気こそ付いているものの、
入り口が鉄格子戸で閉鎖されていました。
完全に閉め切る日本のシャッターと違い、
防犯的に大丈夫なのか気になりますが、
デザインがオシャレでした(普通に中が窺えます)。
(※下の写真は夕方撮ったものです)
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徒歩で行ける距離は限られていますし、
基本的に観光スポットはどこも休業日なので、
一番近くのケンジントン・ガーデンズKensington Gardens
という公園を最初の目的地に歩いて行きました。
ホテルから3kmくらいの所なのですが、
1時間近く掛かったような気がします。

この時、私の右膝が痛み出しました。
前日からも軽い痛みが出始めたのですが、
昨年11月末のマラソン大会に出た時に痛めた箇所で、
その後安静にしていたので治ったと思っていたのですが、
実は完治していた訳ではなかったようなのです。
「何故こんな時に…」と思ったのですが、
こんな痛み如きで貴重な時間を
ふいにされたくなかったので我慢しました。

どうやら、冷たい外気の中を歩き続けたので、
膝が冷えていたことと大いに関係がありそうでした。
ただ、寒いとは言っても、体感で恐らく5℃前後で、
暖流と偏西風が影響しているということで、
緯度が日本(茨城は大体北緯36度)に比べ
ずっと高い(北緯51度)割には、
日本よりはちょっと寒いなぁという程度でした。


ケンジントン・ガーデンズに着き、
初めてロンドンの公園というものに踏み入れましたが、
本当に広大でびっくりしました。
そしてまず初めに、この公園に来た一番の目的である、
ケンジントン宮殿Kensington Palaceに向かいました。
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ここは、チャールズ皇太子と故ダイアナ元妃が
住んでいたという宮殿で、
“Diana:a Princess remembered”と書かれた、
看板やポスターなども掲げられていました。
中庭にリスも見られるということでしたが、
この時は残念ながら見当たりませんでした。
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公園の真ん中にはRound Pondという人工池があり、
観光客が水辺で白鳥のような鳥たちと戯れていました。
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その後、ケンジントン・ガーデンズに隣接する
ハイド・パークHyde Parkを通って
(敷地は繋がっているので物凄く広大な公園なのです)、
公園南東部のHyde Park Corner駅付近に出ました。
かなり歩き続けていたので疲れていましたし、
お腹も減っていました。
かと言って、雨が降っていてベンチも濡れていますし、
寒くて休んでいられるような天気でもなかったので、
どこかで昼食を食べようと思いました。

そして、ふらふらしながら偶然行き着いたのが、
Hard Rock CAFEという
有名なカジュアルレストランでした。
昼時だったので結構お客さんで賑わっていました。
外国人だらけの店の中に入っていくということに、
まだかなり抵抗を感じていた私でしたが、
兎に角慣れるしかないので入っていきました。

店の名の通り、店内の至る所に
ベースやレコードなどが飾られてあったりして、
ロックっぽい雰囲気が漂いまくっていました。
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相変わらずメニューが英語ばかりで、
スペルは読めてもどんな料理なのか分かりませんし、
余計なことを質問する英会話力がないので、
かなり困ってしまいました。
でも、担当の若い店員さんがかなり気さくな方で
(どうやらテーブル毎に割り当てが決まっているようで、
必ず同じ店員さんが何かと様子を見に来てくれる)、
電子手帳に興味津々で何かと弄りたがっており、
これを駆使しながら親切に色々説明してくれました。

これらの会話を通じて、
“appetite”が「食欲」を意味する単語だと学び、
店員さんも「食欲が出る=凄く美味しい」ということを
何度も強調していました。
この店員さんのお陰で楽しかったですし助かりました。
料理も美味しかったですし、
クリスマスということで店内のBGMも
それに関する選曲で良い雰囲気でした。
ただ、やはり全体的に量がちょっと多めだったので、
料理を若干頼みすぎた感は否めませんでした。
前夜の反省を生かせませんでした。
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店を出た時間は14時半前でしたが、
歩いて帰ることを考えると、
これ以上遠くまで行ってしまうよりは、
このまま引き返した方が賢明だろうということになり、
元来た道を引き返しました。

この日は外観だけの観光を中心に
他にも色々と予定を組んでいたのですが、
他の日に近くを通ったりして
何度も見る機会のあるような所ばかりでしたし、
徒歩でどれくらい行けるのか様子を見ながら、
ということで取り敢えず組んでみただけなので、
ちょっとあっけない感じはありましたが、
天気が良くなかったということもあり、
無理はしないことにしました。
それに、文字通り、
私が足を引っ張っていたということもありましたし。


帰りもやはりハイド・パークや
ケンジントン・ガーデンズを通ったのですが、
この頃にようやく雨が上がってきました。
すると、何と目の前に不意にリスが出現しました。
ケンジントン宮殿では見ることが出来なくて、
「時期的に今は居ないんじゃないの?」と言われ、
「寒いからそれもそうか」と諦めていたのですが、
雨が上がって出てきたのでしょうか、
思わぬ出会いに感激しました。
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初めて本物のリスを見たのですが、
縫いぐるみみたいに体毛がほわほわしていて、
動きもちょこまかしていて愛くるしいですね。
但し、動きが速すぎて、
カメラに収めるのが大変でしたけど。

公園を歩いていると、
他にも所々でリスを見掛けました。
野生なのか放し飼いなのか分かりませんが、
普通にリスが生息している公園って良いですね。
因みに、帰りはケンジントン宮殿内にも
リスが居るのが見えました。

静まり返った街中を歩きながらホテルに戻り、
夕食はホテルで食べました。
クリスマスということで特別バージョンなのか、
レストランがバー(パブ?)形式になっていて、
まずどこでどうやって注文していいのかが分からず、
しばらく変な待ち惚けを余儀なくされてしまいました。

一日中靴の中やジーンズの裾が濡れっ放しだったので、
部屋に戻ってこれらを脱ぎ捨てた時に、
ようやくホッと出来たのでした。


この日学んだことは、
信号待ちの時は、歩行者は車が来なければ
赤だろうと皆お構いなしに渡るし、
横断歩道がないところでも、
車が来ないのを見計らって渡るということでした。
要はせっかちなのかもしれません。
これは交通量が多い、少ないに関わらず共通で、
車が赤信号になって止まれば仮令広い道だろうと、
歩行者信号が青になる前に渡り出していました。

これに関連して感心したのは、
車と歩行者の分離システムについて、
うまく考えられているようだということでした。
歩行者が渡っている間は、
絶対に車の信号は赤になっていますし、
青になっていても、横断歩道がある方向が
一方通行になっていて侵入出来なかったり、
初めから交差点の進行可能な方向が制限されていたり
矢印信号が設置されているなどして、
横断歩道のない方向にしか
進めないようになっているので、
信号や標識を無視しない限り、
横断中の歩行者に車が突っ込んでくるということが、
まず起こり得ないよう整備されているようでした。


あと、現代日本では通貨の単位は「円」だけで、
一番安価な1円を基準に、
数が大きくなればそれだけ高価になると言う、
至って単純なものですが、
ロンドンでは£(ポンド)が基本の単位ですが、
その下の単位としてp(ペンス)があり、
100p=1£という換算もせねばならず厄介でした。

私が以前外国に行った時も単位は違えど
同じような感じだったので今更ではあるのですが、
問題は、まず一つが、値札の金額をパッと見た時、
どの硬貨を出せば良いのか分からないことでした。
£2などのように切りが良ければがすぐ分かるのですが、
£4.75などと書かれていると、
普段小数点入りの値段表記に見慣れていませんし、
硬貨の種類も色々あるので、
一瞬どう解釈して良いのか戸惑ってしまうのです。

しかも「ポンドは全部紙幣」というならまだしも、
1p~£2までが貨幣で、£5以上は紙幣になるので、
いくらを基準に考えたら良いのか複雑なのです。
だから、例えば£2.95の物を3つ買ったりすると、
計算は複雑になるわ、
硬貨は何を出したら良いか迷うわで、
考えなければいけないことが多すぎるので、
瞬間的に頭がパンク状態になってしまうのです。

もう一つの問題が、すぐに円換算が出来ないことでした。
簡単な暗算なのでそんなに難しくない筈なのですが、
脳が退化しているせいなのか、
£1が大体210円(実際はもっと高いと思うが)として、
仮に200円として計算するにしても、
£50や£150という具合に桁が増えるだけで、
1000円台なのか1万円台なのか、位まで混乱し、
尚且つ、見た目の10や100(£)という数字に惑わされ、
日本円で考えると大金なのかそんなに高くないのか、
計算するまでいちいち一瞬考えなくてはいけないため、
見たままで判断出来ないという辛さもありました。

いちいち日本円に換算しなければ楽なのですが、
どうしても、日本円に換算してみないと、
日本の物価に比べて安い物なのか高い物なのか
判断しかねるので、必要な作業だったのです。

この変換作業が最初はなかなかスムーズに出来ず、
ポンドやペンスの変換作業まで入ってくると
もうお手上げ状態で、
紙幣で多めに払って後はお釣りを貰うばかりでした。
この日までは特に、
この物の価値の換算に手間取っていました。

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コメント

生きているリスは初めてだったんですね!
リスのおっかけになった理由が分かりました。
リスの写真、何枚ありました?(爆)

ハードロックカフェは、名前だけ知っているものの…という感じだったので、本当に目の前にあって、これはすごくついている!と思いました。
天気がよかったら通り過ぎていましたもの。
そんな何気ないカフェでしたね。
ここで英会話に慣れたんじゃありませんか?
楽しげに店員さんと語る男爵くんの写真がうちにありますよ。

道路を渡るのは、はい、ロンドンではその通りです。
日本でいくら説明してもわかっていただけませんが、その場に立つとあっという間にロンドンっ子になりますね。(笑)

通貨については、全くその通りで、20ポンド札が4000円を超えるという感覚に、いつまでたっても慣れません。
お札の見分けはついても、小銭の見分けがつかず、じゃらじゃら小銭ばかりの状態で帰って来てしまいました。(苦笑)

投稿: 笑 | 2008年1月14日 (月) 10時06分

もしかしたら、動物園などでは見ているかもしれませんが、普通に足元撥ねてるなんてシチュエーションはないですね。

ハードロックカフェに導かれたということを考えると、雨降りもラッキーだったのかもしれませんね。

投稿: メークイン男爵 | 2008年1月14日 (月) 15時19分

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