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2008年1月12日 (土)

ロンドン旅情記・1

▼第1日:2007年12月24日(月)

いよいよ出国当日の朝を迎え、
ホテルの朝食のバイキングでは、
日本食を中心に食べました。
私が味噌汁好きになったのは、
初めて海外旅行に行ってからのことで、
それまではそんなに好きという程でもなかったのですが、
2週間日本食を口に出来なかったことで、
帰国してから味噌汁のコクというものが体に染みて、
こんなに美味しかったのかと気付いたのでした。
味噌汁以外にも、その美味しさに気付いた和食の多くは、
この時がきっかけとなったものが多いです。

今回はその半分の1週間の予定でしたが、
そんな過去の経験があったので、
ぎりぎりまで日本食を食べておこうと思って、
納豆を食べたり、味噌汁を2杯飲んだりしました。

朝食の時も、空港まで送迎してくれた
ホテルのバスの車内でもそうでしたが、
周りはかなり外国人の方が多かったので、
ちょっと萎縮してしまっている自分が居たのですが、
「向こうに着いたらこれが当たり前の生活になるんだから
今から免疫を付けておかないと」と思いました。

空港に早めに行き、出発までゆっくりしていました。
この時のスーツケースの重さは13kgでした。
手荷物検査を済ませて搭乗口の待合室まで行っても、
本当にこれからロンドンに行くという実感が
いまいちピンと来ていませんでしたが、
きっとこの目の前に広がっている
今は当たり前の日本らしい雰囲気も、
十数時間後には一変しているんだろうなと思いました。


飛行機は昼前に予定通り飛び立ちました。
「(実感はないけど)しばらく日本を離れます」と
そっと別れを告げました。
後は、無事に着陸してくれることを祈っていました。

機内食は2度出ましたが結構美味しかったです。
最初は、わざわざ機内まで持ち込んだ本を読んで
時間を潰していたのですが、
椅子の背もたれに付いているシートTVのゲームで
遊んでいる人が見えたので、
だんだんそっちに気が向き始めてしまい、
結局私も読むのが疲れたのでシートTVで遊び始めました。

080112042




最初はソリティアばかりやっていたのですが、
他のもやってみたいと思い始め、
いろいろ弄(いじ)っているうちに見付けたのが、
「シャンハイ(上海)」というゲームでした。
気になってやってみようと思ったのですが、
ルールの意味が全く理解出来ず、
面倒なのでもう別なのをやろうと思って
幾度となく放棄したのですが、
何となく気になって時々弄っているうちに、
ひょんなきっかけでルールを理解し始めました。

やり方が分かってから急に面白くなり、
そこからはもうこれに嵌まってしまい、
なかなか他では見掛けないから、
飛行中にしか出来ないかもしれないと思うと、
今のうち思う存分楽しんでおくしかないという気になり、
益々熱中していったのでした。

疲れたので一度だけ2時間程仮眠を取り、
更に残りの飛行時間を逆算して、
最後に映画を1本観たものの、
それ以外のほとんどの時間を
シャンハイに費やしてしまっていました。
普段あまりゲームはやらないのですが、
この時ばかりは「機内ゲーマー」になっていました。
続きは帰りの飛行機でまた遊ぼうと思いました。


ところで、ここで観た映画というのは、
『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』という映画で、
Mr.ビーンシリーズは好きだったので、
これは是非観ておこうと思いました。
ところが、言語設定を日本語にしていたにも拘わらず、
一部の台詞は日本語に吹き替えられていたものの、
ほとんどの台詞が字幕表記であり、
しかもそれが何故か英語表記だったから堪りません。

幸い、コミカルな演技で笑わせる場面の多い
コメディ映画なので、
台詞の意味が何となくしか分からなくても、
ある程度は話の内容が理解出来たのですが、
台詞(字幕)の続く場面などでは、
当てずっぽうな解釈ばかりしていた
可能性も拭えませんでした。
でも、これが向こうに着いたら、
当たり前の光景になるのだろうから、
今の内にその雰囲気に少しでも慣れておくために、
ちょっとだけ予行練習をさせて貰ったのだと
考えることにしました。

敢えてこの機内の中の国籍を表すなら、
まだ日本国と言っても過言ではなかったので、
この時点では何ら不便に感じることはなかったのです。
まだホームという感覚なので不安に感じることもなく、
気持ちに余裕があり、安心し切っていました。


出国から13時間を経て着陸態勢に入り始めた頃、
窓の外に広がる景色を眺めると、
整然と煉瓦作りの家々が立ち並ぶ光景が見え、
まるで麻雀牌でも並べているかの様でした。
日本の一軒家と違って、
長屋のような建物に長細い屋根が載っていて、
しかも、それが計算されたかのように
規則正しく同じような向きと間隔で並んでいるのです。
この時、「遂に来てしまったんだな」と思い、
じわじわと実感が沸いてきたのでした。

更に、ヒースロー空港へ足を踏み入れると、
目に飛び込んでくる看板はもう全て英語表記でした。
まだ周りには搭乗していた日本人が大勢居ましたが、
もうじきこの人たちとも別れてしまうと思うと、
じわじわと不安が沸き上がってきました。

入国審査ゲートでも、
検査官からの質問は全て英語で容赦なく、
部分的にしか言っていることを聞き取ることが出来ず、
「これは先行きが思い遣られるなぁ」と思いました。
それにしても、空港の職員達は色んな人種の方が、
普通に混じって働いているんだなぁと思いました。
というのも、何となくイギリスは白人が多いという
勝手なイメージがあったからなのですが、
実際はそうでもないと分かりました。

あと、空港内を動く歩道(エスカレーター)などで
移動しながら周りを注意深く観察していると、
急ぐ人のために左側を空け、
右側に立つのがどうやら暗黙の了解のようでした。
私は関東人なので、どうしてもいつもの癖で、
つい左側に立ってしまいがちでしたが、
常に「関西ルール」を心掛けるよう、
この時しっかりと脳に叩き込んだのでした。


空港からホテルまでの送迎を依頼していたので、
日本語の話せる係の方と待ち合わせしていましたが、
駐車場に行くと見慣れた日本車が結構あったので、
何だか嬉しくなりました。
因みにホテルからの送迎車もトヨタのエスティマでした。
ただ、ナンバープレートは現地のものなので、
こういう欧州らしいナンバーは私には大変珍しく、
外国っぽさを感じて少し興奮気味でした。

確かに日本と同じく右ハンドル(左側通行)でしたし、
標識などもそれ程大差はないようでしたが、
車間距離を詰めながら走り、
カーブも結構スピードを出したままで、
停車する時も急ブレーキに近いような止まり方で、
前の車に擦るんじゃないかというくらいまで詰め、
若干信号もフライング気味に走り出すので、
「こんな運転じゃ怖すぎて、
日本の感覚じゃ全然運転出来ないよ」と思いました。

その方の話では、前日(23日)は一日中霧で、
周りの景色が何も見えなかったそうです。
かつては霧の都と呼ばれたロンドンでも、
近年ではここまでの霧は珍しくなったそうですが、
もし一日早く着いていたら、
観光しようにも何も見えなかったと思われるので、
運が良かったなぁと思いました。

まだ(24日の)15時半過ぎだというのに、
辺りはかなり薄暗くなってきていました。
それでも車窓から見えるロンドンの街並みは、
煉瓦作りの家々が立ち並ぶレトロな感じで、
それがまた味わい深い景観を作り出していました。

その方から言われたのは、
「兎に角、目一杯楽しんで帰ることだよ」ということでした。
不安だらけではありましたが、その言葉によって、
「もうこの瞬間も貴重な時間を過ごせている訳だし、
居られる時間も限られているから、
目一杯ロンドンを満喫しなくちゃな」と思いました。


ホテルに着いてしばらくゆっくりした後、
夜になってから、クリスマスイブの街へ繰り出しました。
ロンドンは編み目のように地下鉄Underground
張り巡らされていて発達しているということで、
初めてこの“Tube”(地下鉄の愛称)に乗ったのですが、
事前の学習不足のせいで地理が頭に入っておらず
(観光名所の大まかな位置や地下鉄の路線図など)、
しかも駅に貼られている路線図は
勿論全て英語表記のため目的の駅を探し辛いということで、
自分が果たしてどの方角へ向かおうとしているのか、
どこで何の路線に乗り換えるのかなどが全く分からず、
誘導されるがままにただついて行くだけでした。

初めにロンドンの象徴的存在である、
時計台のビッグベンBig Benを拝みました。
これ程有名な建物を間近で見ているなんて、
何かとても不思議な気持ちになりました。
夜なのでライトアップされており、
それがまた良い雰囲気でした。
080112015








その後この周辺をちょっと散策し、
如何にもロンドンっぽい赤い電話ボックスや、
赤いダブルデッカー(2階建てバス)などを見掛け、
「ロンドンに来たんだなぁ」ということを
改めて実感していました。

それから徒歩で移動して、
クリスマスイブの雰囲気を味わうにはここという、
トラファルガー広場Trafalgar Squareに行きました。
クリスマスに立てられる巨大なモミの木は有名だそうで、
これを見に観光客が集まるとも言われるそうですが、
日本の電飾とは違って青や白のLEDではなく、
普通のオレンジ色の電球なので、
華やかと言うよりは厳かという雰囲気でした。
080112230





夕食はロンドンに着いて初めての食事でしたが、
もう20時を超えていたので、
だいぶあちこち閉まっているというのもあって、
なかなか見付かりませんでした。
やっと見付けたインド料理屋に入ったのですが、
全然会話が聞き取れなくて困りました。
しかも、メニューを見ても料理の意味が分からず、
適当に3つずつ色々頼んでみたのですが、
実際運ばれてきた料理を見て仰天しました。
一品当たりの量が多いんですよね。

日本のファミレス感覚で色々頼むもんじゃありません。
いきなり文化の違いの洗礼を浴びることになり、
食べているというよりは戦っていました。
好き嫌いのない私ではありますが、
味も正直、あまり好みではなかったというか…。


何とか最後まで食べ切って、
ホテルに戻ってきました。
ロンドン初体験の私としては、
まず小手調べと言ったところでしたが、
常に何かに怯えながら行動しているような、
心が安まらない緊迫感がありました。
もうそれだけで、だいぶ疲弊し切っていました。
むしろ、この日は夜からだけの観光で
助かったという感じでした。

その後、ホテルのセーフティボックス
(貸金庫のようなもの)に余分な現金や
トラベラーズチェックを預けたのですが、
この時も言葉がほとんど理解出来ず、
かなり冷や冷やしました。

直前に英会話を復習する時間もなく、
最後は開き直ってロンドンまで来たものの、
思った通り全然会話が聞き取れませんし、
思っていた以上に頭が退化していたのか、
咄嗟に英単語が出て来なくなっており、
翌日からの観光に不安が一杯でしたが、
何はともあれ、寝て体力を回復することにしました。

こうして、長い一日が終わりました。
(実際、日本との時差9時間分は一日が長くなったので、
機内で2時間仮眠を取ったとは言っても、
朝からトータルで22時間以上起きていたことになる)。

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コメント

ヒースロー空港に降りる直前に見えるロンドンの町並みが好きです。
そして空港からホテルに向かうまでに、いやというほど異国を味わうことになるのですが、エトランジェを拒否する異国ではなく、温かく包み込んでくれるような感じがロンドンにはあります。

しかし食事は闘いですよね、全く…
3年前の教訓を生かせませんでした。
口では言っていたのに、向こうにいると雰囲気に飲まれちゃうんでしょうか。
早速胃薬のお世話になりましたよ、私は。(苦笑)

投稿: 笑 | 2008年1月13日 (日) 11時26分

これを書き終えたのが朝4時。先は長いので思い遣られます。まとめるのが大変です。

次々勧めてくる店員の雰囲気に完全に呑まれましたね。
勧められると、食べてみたくなるというか。でも、せめて1つずつ頼めば良かったですね。

投稿: メークイン男爵 | 2008年1月14日 (月) 05時10分

え~~?この時間、この書き込みの時間を見ると、一睡もせず?
それはまずいです。
生活に支障が出ます。
ロンドン旅行記は、お休みの日前日にアップということにしないと、男爵くんの身体が心配です。
今日は一日寝ているのかなあ。

投稿: 笑 | 2008年1月14日 (月) 10時12分

昨日は日が沈むまで寝ていましたが、今日は昼から起きてますよ。

本当は時間がある時に書ければ良いのですが、間を空けてしまうと読んで下さる方も、
まとめている自分としても飛び飛びになってしまうので、一気に書き上げるしかないかなと。
まぁそれが分かっていたので、なかなか書き始める気になれないで居たりもしたのですが。

投稿: メークイン男爵 | 2008年1月14日 (月) 16時13分

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