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2008年7月 6日 (日)

『天の瞳』

明日から開催される北海道洞爺湖サミット。
連日ニュースなどで成田空港や札幌駅などの
コインロッカーが使用禁止になったことなど、
サミットに向けた厳戒態勢が敷かれ始めた様子が
伝えられていますが、
今日東京へ出掛けた際、
ホームに設置されているゴミ箱なども
使用出来ないようにされており、
物々しく巡回する警官達も至る所で見掛けました。
JR東日本全駅がそうなのかどうか分かりませんが、
直接関係なさそうな所まで念には念を入れ、
慎重を期している様子が窺えました。

尤もそれよりは、今日のあまりの蒸し暑さに、
電車を降りた途端に顔をしかめる人や、
強い日差しを恨めしそうな顔で見上げ、
汗を拭き拭き街中を歩く人などの顔を
どれ程見たか分からなかった一日だった、
という印象の方が強かったですが。

さっきから、キーボードを打つのに
机に置いている手首がべと付いて気持ち悪いです。
かと言ってピアノを弾くように打つ訳にもいきませんし。


ところでちょっと前に星新一の本を1冊読んだ
という記事を書きましたが、
あの後更にもう1冊読みました。
それ以前は暫く読書から遠ざかっていた私ですが、
一度読み始めて読書熱に勢いを得たらしく、
これを読み終えた後すぐに手持ち無沙汰を感じ、
更にまた次何か読みたくなりました。

そこで、本棚を漁っていた所、
2冊の本が目に留まりました。
灰谷健次郎著『天の瞳幼年編Ⅰ』『―Ⅱ』
(角川文庫)です。
実はこれ、単行本化されてすぐに買ったのですが、
『吾輩は猫である』(夏目漱石著)と同様、
最初の何ページか読んだものの、
あまりの先の長さに気が遠くなり、
途中で挫折したっきりになっていたのです。
気付けばあれから9年も経っていました。
「今なら読破出来そうな気がする」と思った私は、
エンジンが掛かった勢いに任せ、
再びそれを手に取ったのでした。

灰谷作品との出会いについても確か以前触れましたが、
『兎の眼』との衝撃的な出会いを果たして以降、
すっかりファンになった私にとって、
この「最新作」も勿論読みたいと思って買ったのでした。

この作品は灰谷氏の集大成らしいのですが、
実際そう呼ぶに相応しいものでした。
私はこの作品を通じて色んなことを考えさせられました。
特に、私は自分のこれまでの生き方について、
大筋で肯定しつつも、悪く言えば型通りだったとも言え、
一方で「もっと自由に自我を解放しても良かったかな」、
「細かいことに拘り過ぎてきたかな」と思う所もあって、
信念を持って正直に生きる主人公・倫太郎達を前に、
あまりに非力な教師らの姿は軽快でもあり、
倫太郎らに憧れすら抱いてしまう自分を感じました。
と同時に、それは私たち大人へ向けた、
子供の可能性というものを考えさせる
メッセージでもあるように感じました。
彼らとの接し方に窮する大人達が描かれる一方で、
寛大な姿勢で接する周りの大人達の人間性には、
お手本にしたいような格好良さがありました。

あっと言う間に2冊とも読み終えてしまいました。
よく読書していた頃ならまだしも今の私にとっては、
自分でも信じられないくらいのペースでした。

今、「井上雄彦 最後のマンガ展」というのが
上野の森美術館で明日まで開かれていますが、
情報を聞きかじるに、
井上氏自身が今までの漫画家人生を送ってきた中で、
表現したかった世界を体現したものだとのことですが、
究極の理想や理念をとことん追い求めていくうちに、
既成の枠をも超えるような
とてつもない力が生み出されるものなのかもしれない、
というような何とも抽象的な表現ではありますが、
そんな気持ちを抱きました。
『天の瞳』はそれくらい渾身の作品だと思いました。
私もこうしてささやかながらブログを書いていますが、
いつか「そういう『型に囚われない表現をしたい』と
思うようになれたら良いなぁ」と思います。

実はまだ『天の瞳』には『少年編』という続きがあり、
こちらは『幼年編』を読み終えてから考えようと思い、
まだ買っていなかったのですが、
実際『幼年編』を読み終えてみると、
続きがどうなるのか気になりました。
勿論、それらも全て読みたいと思いますし、
読み終えてもまた何度も読み返して
自分の血や肉とすべき大事なことが
沢山ちりばめられた作品だと思います。
かなり感銘を受けました。


☆★ヘルシオーレ!メモ★☆
・水泳:約50分、1600m。今日も3泳法を25mずつ均等に泳いだ。左肩に違和感はあったが、昨日と同様25mを30秒程度のゆったりとした泳ぎで負担が掛からないよう配慮した。途中25mを息継ぎなしで泳いだ。

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