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2012年2月 3日 (金)

105円の力

前回とほぼ同じ内容の仕事を与えられた私は、その時の経験から今日は定時では帰れないだろうと覚悟した。
ただ個人的には、「基本的に残業はあまりしないように」という派遣元からの意向はあるものの、残業すればそれだけ収入も増えるのでむしろ喜ばしいことであり、上司からも残業の了承を得たので、今日は定時に終わらなくても気にせず気長にやろうと思った。
ところが、午後になってだいぶ経ってから、ふと今日は銀行で預金を引き出す予定があったことを思い出した。財布には、このまま週末を過ごすとなると足りるかどうか分からないくらいしか入っていなかった。
一番近いATMまで手数料が掛からない時間内に辿り着くためには、遅くとも定時後15分くらいまでの間に退社しなければ間に合わない。しかも、今日下ろせないとなると、土日は終日手数料が掛かるため、手数料なしで引き出すには月曜日まで待たねばならないことになる。
あまり手数料は払いたくなかったし、奥の手としてへそくりを使うという選択肢もあったがなるべく手を付けたくなかった。ならば、定時を目安に仕事を終わらせるしかなかった。

手間が掛かる上、同じ作業の繰り返しで、集中力が切れてしまいがちな仕事内容だったが、何とか定時に仕事を終わらせたい一心で、いつものように眠気が襲ってきてもずっと集中力を高め続けた。焦ってミスをしたり雑になってもいけないのでそこは時間よりも質を優先したが、効率化を求めて作業の手順を工夫したり、重要ポイントとそうでない所を見極めて緩急をつけたりした結果、尻上がりに作業スピードが速くなり、何とか定時前に終わらせることが出来たのだった。
息を吐く暇がなかったので相当疲れたのは言うまでもないが、頑張れた自分に対する満足感や、今日はしっかり仕事をしたという充実感も相当なものだった。

元を正せば、たった105円の時間外手数料を払いたくなかっただけなのだが、人がモチベーションを保つきっかけなんてのは、案外そんなものなのかもしれない。

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